やる気が出ないときの作業 (仕事や勉強) の仕方
このページは、やる気が出ないときの仕事や勉強の仕方を考えるためのページです。
目次
注意
- このページを作ったひとが現在進行形で考えていることのため随時内容が変わることがあります。
考え方
そもそも「やる気」って何? (「やる気」自体を疑う)
- やる気はなくても TV・YouTube を見たり SNS を見たりすることはできるのは何故か?
(「したくないこと」と「したいこと・してしまうこと」の差にヒントがないか?) - 「やる気がないからできない」のは誤りでは?
(「やる気がないからできない」と思うと「やる気を出せるようにしないと」となってしまうが、本質的な別の問題と解決策があるのでは?)
やる気があってもなくても作業できるような環境作りやセオリー作りをすればいいのでは?
- 「やる気」のような精神論に頼っているといつまでたっても安定的に作業できる方法を確立できない
- 「頑張ればできる」と思わない (脱精神論)
- できなかった時の落ち込みでさらにできなくなる (負のスパイラル。→ 学習性無力感)
- 人が頑張るより環境や機械的な仕組みを工夫するほうが効果が高い
- 例:「社員に責任感を持ってもらうには?」→「何度も言って意識を持たせる」より「リーダーや指導役にしてしまう」ほうが効果が高いことが多い (後輩の前で格好悪い姿を見せられない心理が働きやすい。環境や役割が人を作る)
- 例:「急カーブのある道の交通事故を減らすには?」→「工事してそもそも急カーブをなくす」ほうが早い
- 心理学や行動経済学的に活用できるものは活用する
- あまりルールを増やしすぎるとルールを守るのがおっくうになるのでできるだけシンプルなルールにする (自動化できるものは自動化する)
できないのは「何も考えなくてもできるようになっていない」からでは? (その対策をすればいいのでは?)
例 | |
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TV | 電源をつけてボタンをポチポチするだけで何か面白そうな番組がやっている 😊 |
SNS | アプリを起動するだけで面白そうな情報が得られる 😊 スクロールしたりトレンドを見るだけでどんどん面白そうな情報が出てくる 😊 |
YouTube | アプリやサイトにアクセスするだけでなにもしなくてもおすすめの面白い動画が出てくる 😊 |
仕事や勉強 | そういう仕組みになっていない 😞 |
期限までに完成させたい仕事や勉強の場合の作業の仕方
最初の取り掛かり
1. 「段取り作業」と「流しの作業」を分けて段取りを先に固める (頭の中を整理する)
- 「段取り作業」って何?
- 「ゴール (目標)」「おおまかな流れ (進むルート。レール) 」「必要な作業と手順」「スケジュール」などを考えて決める作業 (準備作業)
- 仕事の土台を作るための作業 (極力無駄な手戻りが発生しないようにする)
- 決めたことは紙などに残す (忘れないようにする)
- その時点で分からないことはいったん考えないか仮置きする (見通しが立たないことを考え続けていると作業がしたくなくなってくる。わかった時点、情報が増えた時点で再検討する)
- 「段取り八分」
- 「流しの作業」って何?
- 段取りを決めた後の実際の作業 (実務作業)
- なぜ分ける?
- 基本的に「段取り作業」で考えることと「流しの作業」で考えることは次元が違うことなので、両方同時に考えるのは難しい
- 「流しの作業」が完全に単純作業であれば、いちいち段取りを気にして作業するより段取りは先に固めてひたすら黙々作業できたほうが早い。段取りが固まっていないと流しの作業中に手が止まる頻度が増える
- 「やることがわからなくなる」「やることを見失う」「心配になる」などで作業の着手がおっくうになってしまう
- 段取りが決まっていたら考える負荷を減らす (=認知負荷を下げる) ことができる
2. 必要な作業を洗い出す
- メモ帳 (物理的なメモ帳やノートでも PC やスマホでも) に箇条書きで必要な作業を思いつくだけ書きなぐっていく
- どちらかというと手書きのほうが目を傷めない (頭周りの疲労が少ない。必要なら手書きで洗い出し切った後に PC に転記してもいい)
- 手を動かしているのでその時点で仕事に入れている (やる気がいらない)
- あとでチェックリストとしても使える (終わったら ✔ をつけていく)
- 洗い出した作業で不要なものは線で消す
- 順番があるものは番号をつけていく (番号をつければ手順になる)
- 期限があるものは期限を書く (期限を書けばスケジュールになる)
1日ごとの取り掛かり
1. 必要な作業を洗い出す (1日分)
- 最初のとりかかりで作った必要な作業のうち、今日必要な作業を抜き出す
- 終わったものから ✔ をつけていく
2. 洗い出した作業に従って作業する
- 普通に作業する
- 洗い出し作業の段階である程度作業をする意識になっている (手を動かしている) ので、作業しやすい
- 集中力が切れたら歩いたりトイレに行く
- とにかく頭周りの疲労をできるだけ抑える (頭が痛い、目が痛いと考えるのがつらくなるので PC を使う仕事だと特に抑える)
- 他の事をしそうになったり考え出したりした場合は、小さいメモ帳 (手書き) に書き留めておく
- 例
- YouTube を見始めてしまった → メモにタイトルを書いておいて作業を再開する
- ブログを見始めてしまった → 〃 (とりあえずデスクトップの端のほうにショートカットを置いてもいい)
- 作業と別の考え事を始めてしまった → 〃 (あとで考え直す)
- ひと段落したら休憩として書き留めたものをしたり考えればいい
- 書くことでいったん他ごとの区切りが付けられる
- 後で見直すと意外と「必要なかったな」と思うことも多い
- 例
3. 残った作業を書き残す
- その日に残ったものを残作業として書く
(1. で書いた項目のうち終わったものに ✔ をつけ、終わっていないことは残作業としてメモを残せばその日の作業記録になる。次の日に再開しやすい) - 次の日は次の日でまた必要な作業を抜き出して書く (だんだん減っていくと作業が進んでいく感触が得られる)
その他
すべきことを近くに、すべきではないことを遠くに置く (物理的に)
- なぜ?
- 目につく頻度を上げることで作業を思い出す頻度を上げる (目につく → 思い出す → そのことについて考える事に繋げられる。→ 単純接触効果)
- 思い出したときにすぐに取り掛かれるようにする (着手のハードルを下げる。取り掛かろうと思っても作業に必要なものが物置の奥深くにしまわれていたら面倒でやめてしまう)
- 例えば?
- すべきことが PC の仕事の場合
- デスクトップ上のアイコンをその仕事のショートカットアイコンだけにしておく (すぐ作業に取り掛かれるようにする。ほかのアイコン (ノイズ) が目につかないようにする)
- 付箋に書いておく (Windows 10 の場合、標準の付箋アプリがある)
- すべきことが勉強や読書の場合、いつもいる場所の手元に本やノートを置く
- すべきことが筋トレの場合、いつもいる場所の手元に器具を置く
- 作業中はスマホを遠くに置くか、SNS などを起動しにくい位置に置く (フォルダの奥深くなど)
- TV を捨てる
- すべきことが PC の仕事の場合
並行作業しない
- 作業を切り替えるための手間 (スイッチングコスト) が発生するので1つの作業が終わるまで別の作業はできるだけしないほうがいい
- 他人のタスクになるまで作業したら切り替えるのは OK (資料の提出 → 先方確認待ちの間に別の作業をするなど)
- 気分転換に切り替えるのもある程度は OK
- 手書きでメモを取ったほうがいいのも PC だと画面の切り替えにコストがかかる時があるため
- Alt + Tab (Windows) などをしても微妙に時間がかかる
- 手書きであれば手元に置いてあるメモに書けばいい
体調などのコンディションを整える
- 体調が悪い状況をできるだけ作らない
- 徹夜や長時間作業しない (パフォーマンスが落ちるので時間が無駄になる。アスリートや体力仕事の人が延々作業しないのと同じ)
- 空腹で仕事しない
決まった時間にチャイムを鳴らす
- 2~3時間程度に1回チャイムを鳴らし、1つの区切りにする
- 作業途中でもいったん休憩するなど
- 平日でも休日でも同じ時間にチャイムが鳴るようにする
- 休日にメリハリがない状態にならない
- 作業しすぎて疲れた結果次の日以降にやりたくなくなる状態を防ぐ
- チャイムはスマートフォン、プログラム機能付きの壁掛け時計、スマートスピーカーなどで決まった時間に鳴らす
- 自分でとめなくていいもののほうがいい (スマートフォンのアラームだと自分でとめないといけないので億劫になる)
例
時間 | 補足 |
---|---|
9:00 | チャイム |
: | なにかする (3時間) |
12:00 | チャイム |
: | 昼休憩 (昼食。自宅の場合風呂などに入って強制的にリフレッシュしてもいい) |
13:00 | チャイム |
: | なにかする (2時間) |
15:00 | チャイム |
: | 休憩 (30分) + なにかする (2.5時間) |
18:00 | チャイム |
: | 夜休憩 (夕食) + 自由 (3時間) |
21:00 | チャイム |
: | 自由 (3時間) |
24:00 | チャイム |
1日の目標をどう決めるか?
- 1日の目標を決めすぎると達成できなかった時に嫌な記憶が蓄積していく (やりたくなくなってくる) ので、1日の目標は軽めの目標にする
- 「毎日2時間勉強」より「毎日5分勉強、終わる時間はその時気分が乗っていたらたくさんでもいい」にしたほうが取り組みやすい
- 「毎日1時間運動」より「毎日1回エアロバイクに乗るだけ乗る」のほうがいい
- 1か月など比較的長く続けられたら少しハードルを上げてみる
作業中に音楽やラジオを流すべきか?
- その作業がどのくらい頭を使うかによる
- 理詰めで考えないといけない作業 (ロジカル系) → 流さないほうがいい (明らかに気が散る。環境音・自然音などであれば OK そう)
- いろいろなアイデア出しの作業 (ラテラル系) → 流してもいい (気分を上げる)
- 単純作業 → 流したほうがいい (気分を上げる。飽きるのを防ぐ)
- 環境音・自然音はどのケースでもおそらく役に立つ (要検証)
- 「【おと風景】カフェの音(日本) 3時間 - 勉強用、作業集中用 - YouTube」 等 (ボリュームは小さめにする)
- 他ごとを考えてしまうのを防ぎやすい (脳は「デフォルトモードネットワーク」という無意識状態 (アイドリングのような状態) が起こりやすく、その状態だと無意識に他ごとを考える頻度が高くなるが、環境音があるとおそらく若干その状態を軽減できる…気がする)
- 人の声はできるだけないほうがいい (言語として認識すると頭の労力を消費してしまうため)