VirtualBox の CentOS 6.9 に Guest Additions をインストールする
「Guest Additions」は、元のPC (ホスト) と仮想環境側 (ゲスト) でマウスカーソルを統合したり、クリップボードを共有するなどの機能を提供する VirtualBox 用のツールです。 このページでは、VirtualBox (5.1.22) にある CentOS 6.9 (64bit, デスクトップ版) に Guest Additions をインストールする手順を説明します。
操作手順の概要
操作手順の概要は下記のとおりです。(yum
での更新やインストール前の確認作業をスキップしたい場合は、yum -y update kernel
など -y
をつけてもよいです)
- 端末を開いて
su -
で root にする yum update kernel
で カーネルを更新するyum install gcc kernel-devel
で Guest Additions のインストールに必要な gcc と kernel-devel をインストールする ※reboot
(再起動)- Guest Additionsの CD を挿入し、インストール
※「別のアプリケーションが現在 yum のロックを待っています。終了するまで待っています...」というメッセージがしばらく続く場合があります。
操作手順
1. su -
で root にします。
2. yum update kernel
で カーネルを更新します。(途中で確認メッセージが出る場合は、「y
」とします)
3. yum install gcc kernel-devel
で Guest Additions のインストールに必要な gcc と kernel-devel をインストールします。(途中で確認メッセージが出る場合は、「y
」とします)
4. reboot
(再起動) します。
5. (1) VirtualBoxの「デバイス」>「Guest Additions CD イメージの挿入…」を選択します。
5. (2) 実行確認のダイアログで、「実行する」を選択します。
5. (3) 認証のダイアログで、root のパスワードを入力します。
5. (4) インストールが行われます。「vboxadd.sh: Starting the VirtualBox Guest Additions.」というメッセージが出れば完了です。
インストール出来ないときの対処
「Failed to set up service vboxadd, please check the log file」(vboxadd サービスのセットアップに失敗しました。ログファイルを確認してください) と表示されてインストール出来ない場合は、下記を確認してください。
vi /var/log/vboxadd-install.log
でログファイルを開き、「Error: unable to find the sources of you current Linux Kernel. Specify KERN_DIR=<directory> and run Make again.」 (現在のLinuxカーネルのソースが見つかりませんでした。KERN_DIR=<directory>を指定して、再実行してください) という箇所がある場合yum update kernel
、yum install kernel-devel
のどちらかが足りていないかもしれません。2つを行い、reboot
してください。(reboot
のし忘れの可能性もあります)
vi /var/log/vboxadd-install.log
でログファイルを開き、「gcc: コマンドが見つかりませんでした」という箇所がある場合yum install gcc
が足りていません。yum install gcc
を実行してください。
その他
CentOS用の Guest Additions のインストール要件は、下記になっているようです。
- kernel-devel がインストールされていること
- kernel と kernel-devel のバージョンが揃っていること
- gcc, make, perl が使用できること
デスクトップ版を選択した場合には 通常 Make や Perl はインストールされています。
また、CentOS as a Guest OS in VirtualBox - CentOS Wiki (日本語訳) によるとカーネルを更新するたびに Guest Additions の再インストールが必要 (未検証) とのことなので、同じ環境を使い続ける場合は Guest Additions のインストール前に dkms をあらかじめインストールしておいたほうがよいかもしれません。